中上佳子のかわいい世界展 開催!ヒルトピアアートスクエア(西新宿)Yoshiko Nakagami‘s Kawaii World Exhibition

中上佳子のかわいい世界展
9/4(金)~7(月)、9/12(土)~13(日)
各日11:00~18:00
ヒルトピアアートスクエア(西新宿) 入場無料

身近な自然や小さな生き物を日本画の技法で描く、中上佳子さんの作品展です。今回は作者にとってあこがれの地『チェコ』の旅を題材にした作品も数点発表します。会場でホッと癒されるひと時を、コレクションしやすい小品とともにお楽しみください。

出品作品より

「金色の小道」中上佳子 日本画 (19.5×15.0cm )
「金色の小道」中上佳子 日本画 (19.5×15.0cm )

 イチョウ(公孫樹)は、イチョウ科イチョウ属に属する唯一の現生種です。中国原産と考えられ、日本には14世紀頃に伝来したとされます。「公孫樹」の名は、祖父(公)が植えると孫の代に種子を食べられるという、長寿の木としての伝承に由来します。老木には幹や大枝から「乳」と呼ばれる気根状の突起を生じるものがあり、各地で安産や子育ての信仰の対象となってきました。寺社には樹齢数百年と伝わる大イチョウも多く、天然記念物として保護されているものもあります。
 秋には葉が鮮やかな黄色に染まり、落葉すると地面を黄色の絨毯のように彩ります。その姿は古くから歌や俳句にも詠まれ、与謝野晶子は夕日に散る葉を金色の小鳥にたとえました。本作品では、黄色に染まったイチョウが秋の深まりを告げ、その下をキツネが秋を楽しむように駆け抜けています。

「ある日のこと」中上佳子 日本画 (91.0×72.7cm)
「ある日のこと」中上佳子 日本画 (91.0×72.7cm)
「merry-go-round」中上佳子 日本画 (22.0×27.3cm)
「merry-go-round」中上佳子 日本画 (22.0×27.3cm)
「Seahorse」中上佳子 日本画 (19×15変形cm)
「Seahorse」中上佳子 日本画 (19×15変形cm)
「ペンギンマーチ」中上佳子 日本画 (11×29.5cm)
「ペンギンマーチ」中上佳子 日本画 (11×29.5cm)
「Praha」中上佳子 日本画 (6.0×7.2cm)
「Praha(プラハ)」中上佳子 日本画 (6.0×7.2cm)

 チェコの首都プラハは、ヴルタヴァ川の両岸に広がる千年以上の歴史を持つ都市です。9世紀後半にプラハ城が築かれ、その周辺に街が発展しました。14世紀には、ボヘミア王で神聖ローマ皇帝となったカレル4世のもとで、ヨーロッパを代表する政治・文化の中心地として繁栄します。この時代にカレル大学が創設され、カレル橋や聖ヴィート大聖堂など、現在のプラハを代表する建築の整備も進められました。
 旧市街やプラハ城周辺には、ゴシック、ルネサンス、バロックと、時代ごとの建築が重なるように残されています。教会や城の尖塔が数多く立ち並ぶことから「百塔の街」とも呼ばれ、赤い屋根の家並み、ヴルタヴァ川に架かる橋、その向こうにそびえるプラハ城が一つの視野に収まる眺めは、この街を象徴する風景となっています。
 こうした景観が良好に保存されていることから、プラハ歴史地区は1992年にユネスコ世界遺産に登録されました。中上氏はこの街を実際に旅し、そこで出会った風景を日本画に描きました。本作品は、幾世紀の建築が今も息づくプラハの街並みを題材としています。

「Jaro(春)」中上佳子 日本画 (21×29cm)
「Jaro(春)」中上佳子 日本画 (21×29cm)
「Kopecek(丘)」中上佳子 日本画 (12×28cm)
「Kopecek(丘)」中上佳子 日本画 (12×28cm)
「Český ráj」中上佳子 日本画 (21.0×29.0cm)
「Český ráj(チェスキー・ラーイ)」中上佳子 日本画 (21.0×29.0cm)

 チェコ北部に広がる「ボヘミアン・パラダイス(チェスキー・ラーイ)」は、チェコ語で「チェコの楽園」を意味する景勝地です。その名は19世紀後半、セドミホルキの温泉を訪れた人々によって周囲の美しい景観を指す呼び名として広まったとされ、長く画家や作家をはじめとする芸術家たちを惹きつけてきました。
 中生代の海に由来する砂岩が長い年月の侵食によって削られ、現在では高さ数十メートルに及ぶ岩塔や断崖、「岩の都市」と呼ばれる独特の景観をつくり出しています。深い森や丘陵の間には、中世の城や城跡も点在し、豊かな自然と歴史的景観が一体となっています。
 1955年には当時のチェコスロバキアで最初の保護景観地域に指定されました。現在、この地域を含む広域はユネスコ世界ジオパークにも認定されています。中上佳子氏はこの地を旅し、現地で出会った風景を日本画に描きました。

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Artist bio

中上佳子 Yoshiko Nakagami

中上佳子 Yoshiko Nakagami

都心では珍しい昔ながらの家屋で育った中上佳子は、木々や昆虫、花々に囲まれて成長しました。庭に遊びに来る野良猫や野鳥、身近な野草は、幼いころからの絵の題材であり、現在の画家としての活動にも影響を与えています。中上佳子は日々、身の回りに訪れる季節の移ろいや自然の営みを観察し、その感動を日本画作品として表現しています。
中上佳子の技術的背景は、女子美術大学卒業後に東京藝術大学院で文化財保存学を専攻したことに基づいています。伝統的な日本画の技法を応用し、平安時代の料紙装飾をヒントに和紙をコラージュして作品を描くこともあります。
彼女の作品は、絢爛豪華な日本画とは一線を画し、忙しい日常の中で見落とされがちな「都会の何気ない自然」を確かな技術で描写しています。現代の多忙な人々の心を癒す作品として、高いニーズが期待されます。

〈略歴〉
女子美術大学美術学部絵画学科日本画専攻卒業。東京藝術大学大学院文化財保存学専攻保存修復日本画研究領域修了。現在、日本美術院研究会員。

〈主な展示歴〉
2004 女子美奨励賞
2010 第5回前田青邨記念大賞展/入選
2013 第68回春の院展/初入選 
2014 第69回春の院展/入選
2015 再興第100回院展/入選
2016 グループ展 伊勢丹浦和店
2017 グループ展 東急たまプラーザ
2018 第73回春の院展/入選
2022 グループ展 西武池袋本店  他多数

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