「多層ガラス絵」が東京都立川市に―齋藤悠紀個展 reflection １月開催決定！伊勢丹立川店

齋藤悠紀個展多層ガラス絵ーreflectionー　展覧会概要

齋藤悠紀個展多層ガラス絵ーreflectionー
2025年1月22日(水)～29日(火)
10:00～18:30 [最終日17:00終了]
伊勢丹立川店８階アートギャラリー〈入場無料〉

齋藤悠紀は、主に「多層ガラス絵」という技法で作品制作をしています。絵の具が付着している側と反対側から鑑賞するガラス絵の技法は、イタリア・ルネサンスが花開いた14世紀頃から、ベネチアを中心に本格的にヨーロッパで広まりました。齋藤悠紀の多層ガラス絵は、裏側から描き鑑賞するガラス絵を積層した一点ものの作品です。20年以上に渡る彼の銅版画の経験から、テクニックと素材を応用して制作されます。ガラス絵の持つ、潤いのある発色。箔と積層に反射や透過など、他にはない質感と立体感が特徴です。

個展出品作品より

障子に映る蔦の影に、ふと仕事の手を止めました。
外の薮庭は荒れ放題で、植えた覚えのない植物たちによる葉の洪水が、今にも家の中まで押し寄せてきそうです。
育てようと手を入れると枯れてしまう事もあるのに、知らぬ間に芽を出すと、あっという間に繁茂する。
風が葉と雲を動かし、影の濃淡は変幻自在。大地が光の角度を変える。
障子越しの陰影は、手に負えない野生が見せる別の顔。
そのうつろいの中に、確かな植物を感じたのでした。（ - reflection - 齋藤悠紀）

「影絵」 (shadowgraph)
技法:多層ガラス絵(3層)　画面サイズ: 257×310mm　制作年 :2024年

「天地」（universe）
ガラス絵　画面サイズ: 300×400mm（楕円）　制作年:2024年

「空間のエオストレ」 (Eostre of space)
技法:多層ガラス絵(4層+1層)　画面サイズ: 155×105mm　制作年:2024年

「山際・みはらし」(yamagiwa・view)
技法: リバースドローイング　画面サイズ: 250×395mm　制作年:2024年

「汽笛」 (steam whistle)
技法:多層ガラス絵(3層)　画面サイズ: 465×580mm　制作年:2024年

「空鏡」（Sky mirror）
多層ガラス絵（3層）　画面サイズ: 150×150mm　制作年:2024年

「影絵」(shadowgraph)
技法:三椏紙に銅版画(2版刷り)　画面サイズ:180×120mm　制作年:2024年　ed.60

Artist bio

齋藤悠紀 Yuki Saito

Instagram 齋藤悠紀

齋藤悠紀　Yuki Saito

　銅版画家としてキャリアをスタートし、その抜群のデッサン力によって対象の変化を見つめとらえる作品によって、海外での受賞歴も多い齋藤悠紀氏。近年はその材料と技法を活かしたオリジナルの多層ガラス絵の作品も発表しています。ガラス絵は裏から描いた絵を表から鑑賞する作品ですが、齋藤の多層ガラス絵はそのガラス絵を何枚も重ねて1点ものの作品として制作します。その発想の源は「鳥獣戯画」などの絵巻にあり、右から左へと眺めていく絵巻を折りたたむような形でいくつもの場面を1点の作品にすることで、絵巻の時間と空間を凝縮して表現します。
　多層ガラス絵は、ガラス面に塗られた防触材（グランド）によるセピア色のような背景から浮かび上がる兎・月・龍・羅漢などのモチーフが、イタリア工房製などの額縁との組合せで制作されており、幻想的で現代的な和風スタイルが魅力です。
　専門家や美術コレクターの評価が高い作家ですが、初めて美術を購買されるお客さまへも伝わる表現を意識して制作することで、確実にファンが増えています。

〈略歴〉
1982　埼玉県生まれ
2008　東京造形大学大学院　造形研究科　美術研究領域　修了

◆美術館◆
(日本、アメリカ、中国、韓国、台湾、フランス、ポーランド、ルーマニア、スペイン)

◆百貨店◆
（銀座三越、伊勢丹浦和、伊勢丹新宿、東急たまプラーザ、福屋八丁堀、阪神、東武池袋）全国の画廊などで発表しています。多層ガラス絵、銅版画など。

◆近年の個展◆
’22　「夜と花」高槻阪急
　　　「多層ガラス絵、銅版画」アートゾーン神楽岡（京都）
　　　「夜ばなし」アートギャラリーミューズ（群馬）
　　　「月歩」福屋八丁堀本店
’21　「短夜」　伊勢丹浦和
’20　「夜行」　福屋八丁堀本店ギャラリー101
’19　「薫風個展」　阪神梅田
　　「行き交ふ」　伊勢丹浦和
’18 　「見るなの座敷」　銀座三越
’17 「光の糸」　伊勢丹浦和
　　「野をしたむ」　東急百貨店たまプラーザ店
’16 「の間」　伊勢丹新宿
　　「あけたて」　伊勢丹浦和
　　「骨の森の中で」　柳沢画廊／さいたま
　　「一間の漂泊」　アートギャラリーミューズ／前橋
’14 「Stranding Cafe」　Sawyer Cafe／西荻窪
’13 「びょうびょう」　柳沢画廊
’12 「観測小屋」　ギャラリー上原／渋谷
　「漂う天球」　伊勢丹浦和
　「観測」　養清堂画廊／銀座

◆受賞◆
’09　空間国際版画トリエンナーレ買い上げ賞ソウル市立美術館／韓国
’07　PRINTS TOKYO 2007 審査員特別賞東京都美術館／上野
’05　第５回クルジ国際版画ビエンナーレ佳作賞 NapocaArtMuseum／ルーマニア
第12回ウッヂ国際版画トリエンナーレ名誉メダル賞 WillaGallery／ポーランド

◆パブリックコレクション◆
WillaGallery、NapocaArtMuseum、東京造形大学図書館（八王子）、うらわ美術館（さいたま）、鹿沼市立川上澄生美術館、町田国際版画美術館、国立台湾美術館（台湾）、MECCA DESIGN GROUP（韓国）、日本美術技術漫画博物館（ポーランド）