アートマネジメント講座 新聞記者さんのお話

毎年アートマネジメント講座を開催しています。
もう今年で9年目。
当初は10名も受講者がいなく、まさに寺子屋のような講座でした。

ところが回を重ねるうちに受講者も増え、アールデビュタントの選抜者も加わり、今年は通信も含めて約30名が受講しています。
皆、抱えている状況はまちまちにせよ、思いはひとつ、どうやったら好きなアートで食べていけるかで、その受講姿勢は真剣そのもの。

4月から開始した今年の講座も早やカリキュラム終盤を迎え、先日は某新聞社の現役記者さんに話をして頂きました。

どのような文章がメディアに取り上げてもらいやすいか、プレスリリースを書く際に、又はDMをメディアに送るときに、どういうことが抜けやすいか等、1時間余に渡り熱弁して下さいました。

そのなかで、特に・・・

「美術をやる方は自分の作品について、文章にしたほうがいい。
自分の制作動機や技法について、頭のなかでは十分分かっているつもりでも、いったんそれを文章にしてみると、あるいは文章化する過程の中で、自分でも気が付いていなかった思いが顕在化する。頭の中の混沌さが文章という具現化によって、整理され再点検され、再編集される。」という話に全くもって同感しました。

また「作家は、自分の言語世界を持っている人が多い。
しかし、その言語世界はもしかしたら独りよがりなものかもしれない。
自分の作品を説明する際に使っている言葉や比喩は、本当にわかりやすいものなのか、独自のもの過ぎないか、他のもっと平易な言葉で言い換えられないか、分解に分解を重ねてみたほうが良い。できれば他人に読んでもらい、分かるかどうか本当のことを教えてもらったほうがいい。」ということも話されてました。

そうですよねえ。美術をやる方は、創る方も評論する方も難解な単語や比喩や暗喩を使い過ぎですよね。でも確かに難解な文章=高尚なことをやっている自分、みたいな自己満足に陥らないように気をつけなくてはいけませんね。

そうでないと、いつまでたっても「美術は難しくてよくわかりませ~ん」ってそっぽ向く人が減りません。ドアをオープンにするためには、分かりやすい言葉、共通言語を用いるということを忘れないようにしなくてはね。

また、文章は推敲をしないと、その時は意味が通じているように思われても、後から客観的に見ると意味不明になってしまったり・・・これは私もよくあることなので、非常に耳が痛かったです。

分かっていたつもりでも、忘れてしまいがちな原則を教えて頂いて、大変ためになった講義でした! 有難うございました。

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