まめちしきvol.21「版画=コレクションにぴったりです」

ナンシー諸善 木版画 「闇夜」

「Prints ! Prinst!版画をくれ! 」世界的に人気な日本の版画

ここヒルトピア アートスクエアは、ヒルトン東京の地下という場所柄、時々外国の旅行者がお越しになり、「Prints ! Prinst!版画をくれ! 」とご所望されることがあります。
(プリントとは、版画のことです。)

もちろん日本の浮世絵は世界的に有名ですが、現代を生きる作家の版画作品も人気があるように思います。米国等を巡回するPrint Show(版画展)をご覧になり、日本の作家に注目するコレクターさんもいらっしゃいます。

「版画」と一口に言っても沢山の種類があります。木版画・銅版画・リトグラフ・シルクスクリーンなどなど・・・・また木版画や銅版画の中にもまた細分化された技法があります。
銅版画だって、ビュランという鋼刀で直接、銅の板を削っていくものもあれば、薬品を用いて銅を腐蝕させて凹凸を作る方法もあり、技法を挙げていけばきりがないほど。

直接、キャンバスや板に絵を描くのと違い、版画の場合には「刷ってみないと分からない、偶然が作用する力」も大きく、そこが面白いのだと作家さんが言うのをよく聞きます。
もちろん狙って創り出す陰翳や線もありますが、それ以外の作用の割合も高いようです。
(なんだか人生みたいですね。)

またご存知のように、版画は複数枚刷ることができるものであり、そのため1点ものの作品に比べると比較的廉価で取引されるものが多いです。もちろん巨匠のオリジナル作品を業者さんが版画にしたもののようにお高いものも多々ありますが、現代を生きる版画家さん自身が自作した版画作品は、コレクション対象として手に入れやすい価格帯のものが多いです。

コレクターさんの中には、額に入れずに紙ばさみに挟んで楽しむ方もおられます。
作家は違えども全て同じサイズの額に入れて、ずらっと並べて飾ってみるのも一興かと思います。

ぜひ皆さまも版画をコレクションしてみてはいかがでしょうか。

(ライター晶)

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