本当に本当に、物凄く驚いた話

昨年、とある親戚から愛媛は道後温泉のとある旅館の宿泊券を頂いて、昨日今日と行って参りました。せっかくだから飛行機もマイレージを使って、ただ旅行!

松山は桜が咲いていて、本当に美しかった。
道後温泉は二度目。
専らセキ美術館を鑑賞し、温泉三昧して満喫しました。
長期予報では晴だったはずなのに、私が松山空港に着いた途端に小雨。そして今日は本降り。流石雨女・・・。

さて本題。
今日は大洲を観光することに決めてました。
以前、大洲出身の山下宏さんの展覧会や、奥様の長尾祥子さんとの夫婦二人展をした際に大洲の話が出て、一度行ってみたいなあと思っていたこともありこの機会に決行することにしたのでした。
お二人とはギャラリー上原を始めてすぐからのお付き合いなので、もう10年以上。
しかしここ二年近くお会いしてませんでした。

東京にお住いのお二人にとって、失礼ながらご高齢でもあるから大洲はおいそれと帰れるところではないだろう、せっかくだから懐かしいだろうお菓子「志ぐれ」をお送りしよう、と決めていました。

松山駅前でレンタカーを借りて一路大洲に。
昼前に大洲城へ着き、桜と肱川と天守閣を鑑賞し、その後有名な豪商の茶室である臥龍山荘を観ていこうと移動。そろそろお昼、でも夕べ飲みすぎ食べ過ぎたからあまりお腹もすいてない、軽いものにしようと、ふと見た臥竜茶屋に入って饂飩(四国だからね)を食べることに。

臥龍茶屋はとても洒脱な作りで、二階に画廊もあったようでした。

二階の画廊から降りてきたご婦人が、茶屋の方に「今日は山下宏さんがいらしてるのね」と話していて、饂飩をつかえそうになりました。
「やました ひろし・・・」同じ名前だけれど、山下さんはこのあたりではもしかしたら、よくある名前かもしれないし、ひろしだって決して珍しい名前ではない、同姓同名だよねと思いつつも、画廊の方に回って看板を見てみたら、なんと見慣れた山下さんの絵!

階段を一目散に駆け上がり、「山下さん!」と声をおかけすると、ご本人がいて、一瞬フリーズしてから大層驚いて「どうしてここに?」と。
申し訳ないけれど展覧会があることを知っていてお尋ねしたわけではなく、本当に本当の偶然で大洲に来てお昼を食べていたら、ちょうど山下さんが展覧会をやっていてこうやってお会いできたのだと説明すると猶更驚かれて、しばし二人で興奮。

饂飩を待ちながら、山下さん長尾さんご夫妻にお送りするお菓子に同封する手紙を書いていたのでそれを証拠とお渡しし、聞けば山下さんも大洲で展示するのは十年ぶりくらい。たまたま昨日今日は在廊予定だったとのこと。

私もこの日程で大洲を訪れたのはたまたま。
親戚に宿泊券をもらわなかったら、この日程で愛媛旅行を組まなかったら、大洲を旅先に選ばなかったら、お昼を別なお店にしていたら、山下さんには会えなかったでしょう。

大洲の地に立った時からずっと山下さんのことを考えていました。
肱川を初めて見たにも関わらず初めての気がしなかったのは山下さんの絵ですでに目にしてたから。大洲の町中にある家を見ても、こんな家に住んでいたのかなとか、城からの景色を見ても幼少の頃を想像し、この町で育った山下さんが志を持って都会に出て頑張られたんだなあ人生だなあ、と感慨深く思いながら大洲散策していたので、本人に出会ったときには本当に嬉しく、何かに呼び寄せられたようで、心底驚きました。

山下宏さんと大洲在住の画家さんたちの企画展は、4月4日(火)から16日(日)まで。臥龍茶屋の二階、山荘画廊で開催しています。お近くのかた、また大洲にご旅行予定の方はぜひ!

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