先日、浅草寺の天井画が一部剥がれてしまったというニュースを見ました。川端龍子が描き昭和33年に奉納されたものということで、今年の秋には修復を予定されていたそうです。それも間に合わずに劣化してしまったのですね。
天井画と言えば、今から6年ほど前、京都は宇治山中にある正寿院に、弊社の作家である宝居智子の天井画を拝見しに行った楽しい思い出があります。正寿院はハート(猪の目)の覗き窓で若い女性に人気があるお寺です。250年前に描かれた本堂の天井画が古くなってしまったので、新客殿を建てるにあたり、後世を考えて今をときめく現代作家たちに天井画を描いてもらったのだということでした。画家が没しても天井画はこの先ずっと訪れる方たちの目を楽しませると思うと感慨深いものがあります。そして京都の人たちが考える時間の単位の長さに本当に感心いたします。
そして本当にたまたまだったのですが、昨日、船橋にある真言宗の寺院、御瀧不動尊金蔵寺に参詣したところ、観音堂の天井画が美しかったので思わず注目してしまいました。
国画院の元会長だった児玉輝彦画伯が描かれたものだそうです。画伯は船橋市に居住されていたようですので、奉納なさったのですね。美しい日本の植物がまばゆく描かれています。この作品達は、どうぞいつまでも輝いていてほしいです。
写真は観音堂から三重の搭を見たところです。この御瀧不動尊金蔵寺は、船橋市内にありながら深山幽谷にあるような雰囲気のあるお寺です。境内には立派な山門や弁天池があり、パワースポットとしても有名だそうです。船橋東武で弊社の作家の展覧会(穴澤和紗展・ナンシー諸善展)を見がてら、ぜひ訪れてみてくださいませ。
(ライター 晶)
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